赤ワインが心臓病によいってホント?ポリフェノールが血管のサビをとるのか?

赤ワインが心臓病の予防に効果があると思っている方は、たくさんいらっしゃると思います。

ワインの中でも特に、赤ワインに含まれているポリフェノールが、抗酸化作用によって血管を守り、心臓病を予防するという論文が多数発表されています。

赤ワインの心臓病予防効果は、世界的に権威のある『ランセット』という医学雑誌に論文が掲載されてから信じられるようになりました。

赤ワインの心臓病予防効果について調べてみました。

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フランス人の狭心症・心筋梗塞の死亡率が低いのは赤ワインのおかげ?

ソムリエ

フランスは、世界の中でも脂肪摂取量が多いにもかかわらず、心臓病の死亡率が低いのが謎でした。

このことが長い間、アメリカでは“フレンチ・パラドックス”と言われてきました。

フランス料理でバター、卵、肉が多く、脂肪分が多いのですが、心臓病の多いアメリカ人には不思議に思われてきたのです。

赤ワインの消費量が多いことと関係があるのでは、ということで、赤ワインと心臓病の死亡率の関係が調べられるようになりました。

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日本人ももっと赤ワインを飲んだほうがいいの?

ワイン

「健康のためにも、もっと赤ワインを飲みましょう」というのは、バレンタインデーとチョコレートの関係のように、ワインメーカーの意図を感じてしまいます。

そもそも、日本人とフランス人の心臓病の死亡率はどうなっているのでしょうか。

世界のランキングによると、世界・人口10万人あたりの虚血性心疾患による死亡数ランキング2012年 世界保健機関(WHO)は、次のようになっています。

《172カ国中の順位》

170位:日本 26人

172位:フランス 23人

世界の中でも心臓病の死亡率が低い2国ですが、ほとんど差がないですね。

それでは、平均寿命がどうかというと、194カ国中、2国は次のようになっています。

平均寿命ランキング・男女国別順位 – WHO世界保健統計2015年版

1位:日本 84歳

9位:フランス 82歳

日本人は、心臓病予防のためには赤ワインを飲む必要はないかもしれませんね。

アメリカの心臓病協会では、医師向けの雑誌に、「赤ワインが心臓にいよいというのは俗説」とコメントしたことがあります。

赤ワイン・ポリフェノールについてのかつての報道

■毎日新聞 2000年5月28日
体によいと過大な期待もされるポリフェノール
国民生活センターが商品テスト
普通の食事でも摂取可能
抗酸化物質のポリフェノールが「体によい」といわれ、赤ワインやココア、チョコレートなどを口にする人も多い。だが、1日に食べている野菜や果物、緑茶のポリフェノール量を合わせると、赤ワインでグラス3杯程度、板チョコレートで3枚以上に当たり、通常の食事でもポリフェノールが摂取できていることが、国民生活センターの商品テストで分かった。同センターは「ポリフェノールだけを気にしていると、商品によっては脂質や糖質、アルコールやカフェインの取りすぎにつながる」と“ポリフェノール信仰”の行き過ぎにクギを刺している。
テストは昨年6月~今年3月、緑茶ポリフェノール、カカオポリフェノール、ブドウポリフェノールを含む加工食品30銘柄を対象に行った。また、生鮮食品のなかから、年間を通して入手できて流通量も多い10品目(キャベツ、ホウレンソウ、ダイコン、リンゴ、ミカンなど)と緑茶(せん茶)2銘柄を選び、加工食品と比較してみた。
それぞれ100グラム当たりの総ポリフェノール量を測定したところ、チョコレートやココアには非常に多く含まれており、3000ミリグラムを越える銘柄もあった。赤ワインは250~450ミリグラム、缶入り緑茶飲料は55~85ミリグラムだった。加工食品には及ばないが、野菜や果物にも10~105ミリグラム、緑茶2銘柄には205ミリグラムのポリフェノールが含まれていた。
国民栄養調査(1997年)によると、1日に食事として取る野菜や果物は約400グラム。これらの野菜100グラム当たりのポリフェノール量を50ミリグラムとして計算し、さらに緑茶を毎食、湯のみ1杯(180ミリグラム)飲むとすると、3度の食事から1日に1300ミリグラム程度のポリフェノールを摂取していることになる。これは、テスト銘柄となった大手メーカーの板チョコレート(50グラム)で3枚分以上、ココア5杯分以上、缶入り緑茶7本、赤ワインでグラス3杯にそれぞれ相当する。
国民生活センターは「ポリフェノールは、必要な摂取量や吸収・代謝の過程、過剰摂取による影響など、まだ明らかにされていないことが多い。ポリフェノールだけに過大な期待をして偏った食べ方をすると、エネルギーやアルコールの取りすぎになり、かえって健康を崩しかねない」と、ビタミンやミネラルなど栄養のバランスを考えた食生活をアドバイスしている。【銅山 智子】

 

 ■日本経済新聞(夕刊)2001年1月23日
心臓病の予防は科学的に未証明
米心臓協会
【ワシントン22日=共同】
赤ワインが心臓病を防ぐことは証明されていません──。米心臓協会は二十二日、ワインの健康神話を否定するこんな注意を医師向けに発表、科学的に証明された予防法を患者に勧めるよう呼び掛けた。同協会は、赤ワインが血中の善玉コレステロールを増やすとする研究が多数あることを認める一方、「酒は毎日一、二杯以上飲み続けると高血圧や脳卒中の原因になり得る」と健康への悪影響も指摘。心臓病防止には運動や野菜の摂取などワインより優れた方法があると強調している。
同協会によると、ワインの消費が多いフランスでは、脂肪分が多い食生活なのに米国に比べ心臓病が少ないことから、ワインの健康神話が生まれた。しかし、ワインが心臓病を防ぐことを証明した大規模な調査はなく、フランスで心臓病が少ないのは野菜や果物の消費が多いなど他の理由も考えられる、という。

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