
厚生労働省の統計によると、平成26年の1年間の食中毒の発生件数は、976件、食中毒患者数は、19,355人にのぼります。
ただし、この数字は病院で食中毒であると診断された件数、患者さんの人数なので、実際にはこの数字より相当多いことは間違いありません。
季節により、食中毒の原因は変わりますが、毎月相当な食中毒が発生しています。
食中毒予防の6つのポイントをまとめましたので、参考にしてください。
目次
食中毒の原因と多い季節

このグラフのように、食中毒のほとんどの原因は、細菌とウィルスです。

昔は、寒い季節は食中毒は少ないと言われていましたが、1年を通じて食中毒が発生しています。
注意が必要ですね。
食中毒菌は食品にもともとついています
食中毒は、細菌やウィルスに汚染された食品を食べることで起こります。
初夏から秋に多いのが細菌による食中毒です。
細菌は、鮮度とは関係なく、食品にもともとついていますので、そのつもりで食品を取り扱いましょう。
代表的な食中毒は次の通りです。
食中毒菌 | 多い食品 |
カンピロバクター菌 | 肉類、特に鶏肉に多い |
サルモネラ属菌 | 肉類、鶏肉に多い |
ウェルシュ菌 | 肉類、根菜類に多い |
腸炎ビブリオ | 魚介類に多い |
黄色ブドウ球菌 | 人の皮膚や鼻腔に常在 |
腸管出血性大腸菌(O-157等を含む) | 肉類、野菜類に多い |
この中で最も発生件数が多いのが、『カンピロバクター』、次に多いのが『サルモネラ属菌』です。
食中毒予防の6つのポイント
食品を買うとき
温度管理、衛生管理ができている食品店で購入する
消費期限・賞味期限を必ずチェックし、期限内の食品を選ぶ
肉類、魚介類、野菜などの生鮮品は新鮮なものを選ぶ
肉汁や魚類の水分が他の食品に触れないようビニール袋に入れる
買物が終わったら、なるべく早く帰宅する
食品を保存するとき
帰宅したら、生鮮食料品を冷蔵庫・冷凍庫に入れる
肉汁や魚の水分が他の食品に触れないよう、袋や容器に入れて保存する
冷蔵庫は詰め過ぎない、冷凍室は隙間をなくす
食材を保存する適正温度についてはコチラ。
一人暮らしでもムダを出さない食材の保存のコツ40選(適正温度編)
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下準備をするとき
タオルやふきんは、いつも清潔なものに交換しておく
こまめに手を洗う
肉、魚を処理したまな板や包丁は、熱湯消毒をする
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料理をするとき
こまめに手を洗う
加熱するときは食品の中心部を75℃で1分以上
料理の途中で、食品を常温で放置しない
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食事をするとき
食べる前に手を洗う
料理は食べる直前にテーブルに並べる
清潔な食器を使用する
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料理が残ったとき
残った料理を片付ける前に手を洗う
清潔な箸を使い、清潔な保存容器に移して保存する
鍋の中の料理を常温で放置しない
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