その大切な体液が失われてしまうと、脱水症になります。
脱水症は、単に水分が失われた状態ではなく、 水分と(塩分)電解質が失われた状態のことです。
体重50キログラムの人なら、体液は約30リットルです!ペットボトル2リットル☓15本!
そんな体重の約6割を占める大量の体液が、どこにあるかを考えると・・・・・・ 脱水症になりにくい人が分かります。
水分(体液)は筋肉の中にあるの?
体液の内訳は、体重に占める割合としては、 細胞内液 40% 細胞外液 20%(間質液 15%、血漿 4%、リンパ液他 1%) となります。
因みに、血液は体重の約8%です(赤血球などの細胞成分を含む)。
体重の約6割の大量の体液がどこに多いのかというと、 それは筋肉です。
そして、水と油は混ざらないので、脂肪(油)の中にはありません。
筋肉の多い人は、体の中に体液が多いですし、 脂肪の多い人は、体の中に体液は少ない、といえます。
イラストの筋肉マンと肥満ぎみの人では、 体液の多いのは、筋肉ムキムキマンです。
脱水症になりにくい人はどっち?
1、肥満と正常(体重) 2、高齢者と若い人 3、スポーツマンと一般の人 4、男性と女性
1は、正常体重の人です。脂肪の中には水分がないからです。
2は、若い人です。加齢とともに体液は減少します。
3は、スポーツマンです。
筋肉が多くあるからです。
4は、男性です。
どちらかといえば、女性より筋肉が多いので。
体液の量は、筋肉の量に比例しますので、 体液の多い正常体重の人、若い人、スポーツマン、男性のほうが脱水症になりにくいのです。
ただし、比べるとなりにくいのであって、脱水症にならないということではありません。
マラソンや新春に行われる箱根駅伝などで、選手が脱水症になって倒れる姿 を見たことがあると思います。
筋肉が多くても、一気に発汗などで体液が失われると、脱水症になります。
加齢によって体液は減少するの?
体液の量は体重の ●小児 70% ●成人 60% ●高齢者(65歳以上が目安)50% 50キログラムの成人で50☓60%=30リットル 2リットルのペットボトル 15本分! 体重に占める体液の割合は、高齢になるほど、体液は減少します
体液の量が多い人は脱水症になりにくい、と考えると、 小児はなりにくいと思ってしまいますが、そうではありません。
小児は脱水症になりやすいのです。
1、(成長期のため)水分の出入りが激しい 2、俯瞰蒸発が多い(肌から水分が奪われる) 3、汗腺が未発達(汗が出すぎたり、出なかったり) 4、のどの渇きに気づかない(遊びに夢中) 5、水分摂取のペースは大人に左右される(自分で調節できない) 6、脱水症とわかりにくい(自分から訴えられない) 7、ちょっとの発熱ですぐに脱水症
小児だけではなく、体液の少ない高齢者も脱水症になりやすいので注意しましょう。
脱水症かどうか判断に迷う時は、経口補水液を一口飲んでもらいましょう。
脱水症でなかったら、「塩辛い」、「不味い」、「飲みたくない」となります。
脱水症だったら、「甘い」、「美味しい」、「もっと飲みたい」となります。 これが、脱水症発見の裏ワザです。
ただし、絶対ではありませんのでご注意を。
外出される時は、経口補水液を持ち歩きましょう。
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