
歯について調べたことを、今後8回くらいに分けて書いていこうと思います。
「歯牙にもかけない」という言葉がありますが、歯のことを調べてみて、「まったく問題にされない、歯牙にもかけられなかった」のが歯であったことが良く分かりました。
歯の話シリーズを読んでいただけたら分かると思います。歯はすごいんです。
それで、第1回は、バナナマンの日村さんの話から始めてみます。
目次
日村さんの下の奥歯が無いのを言い当てた歯科衛生士さん
2010年の8月にバナナマンの単独ライブ『DIAMOND SNAP』が行われている真っ最中に放送されたラジオ番組『バナナムーンDOLD』。
番組は、日村さんの前歯トークで盛り上がりました。
最近、コントの稽古中に、前歯がポロッと抜けたらしいのです。
怖かったのは、血も何も出なかったこととか。
設楽さんとかスタッフの方が見ていた手前、その時は平静を装ってみたものの、日村さんは内心、何これ、特に大きな声を出したわけでもないのにと、内心すごく怖くなったそうです。
日村さんの歯のことに関して、ファンの方からもメールが届いておりました。
歯科衛生士の女性の方からです。
少し長くなりますが、引用させていただきます。
わたしは歯科衛生士をしていて、職業柄、人の歯をよく見てしまうのですが、日村さんの歯は以前から興味がありました。下の奥も奥歯が無いのではないでしょうか?
日村「ないんですよ」(平然と)
設楽「ナニ?あれ?両方? えっ? どうして? うそっ? 無いじゃんか。おいおい。どうした、それ? いつ? とれた? (今まで)何で言わないの? 芸能人は歯が命!」
下の歯もスキッ歯になっていて、前歯もあきらかに以前より出ています。お話を聞いた限りでの判断なのですが、とれた歯を一時的に付けたということですので、そのせいかもしれませんが、歯周病によって、歯を支える骨が無くなると、噛む力によって上の前歯が前に出てくることがあります。更に歯が無くなって、すき間があいたままにしてしまうと、隣の歯が寄ってきて、どんどん上下の噛み合わせが悪化しますので、早めの治療をすすめます。噛めなくなると消化が悪くなり、内臓が悪くなります。全身の病気に関ってきます。バナナマンの二人には、いつまでも活躍してほしいので、忙しいと思いますが、歯医者さんに行ってください。
この歯科衛生士さん、すごいですね。
この方、日村さんの口元ばかり見ていたんです。
歯が白いとか黄ばんでるとかではなく、見るところが、こんなに違うんですね。
歯科衛生士という職業柄、日村さんの歯が気になって、どうしてスキッ歯なんだろう?
上の前歯が以前よりできたのは、奥歯が無いせいじゃないかな?
などと考えてくれていたのですね。
歯は食べる為のただの道具なのか
歯の噛み合わせが全身に影響していることは、一般的にも広く知れ渡っていることかもしれませんが、腰痛や肩こり、不眠等の悩みで、真っ先に歯科医院に行く人は稀でありましょう。
手足のしびれがあれば、むしろ脳梗塞を疑い、脳神経外科や脳ドックに行くのが一般的です。
現代医学では「歯は咀嚼機能を有する消化器官の一部で、食べる為の道具」と捉えるのが、一般の人々はもちろん医学界、歯科学会の専門家も同じです。
実際に医療の現場で、「歯を治療したら腰痛が治った」ことがあったとしても、なぜそうなったのか、と歯が身体に与える影響についてデータに基づいて調べられることはなく、歯の真の存在意義については認められていませんでした。
しかし、近年様々な研究により、肝腎要の他の臓器と同じくらい重要な器官であることが分かってきました。
第38回日本口腔衛生学会総会では「血圧に及ぼす歯牙喪失の影響」の研究が発表され、平成6年には当時の厚生省が歯と全身機能の研究プロジェクトをスタートさせました。歯の噛み合わせが全身に関係していることは、NHKの「クローズアップ現代」でも取り上げられました。
歯はただの食べる為の道具などではなく、歯は命とつながっていたのです。
臨床例1 手の指の痙攣・痛み、頭痛、肩こり、腰痛の59歳の女性の場合
- 職場で椅子から立ち上がる時に尻餅をつき、その直後から痛みがあった。
- 三か月後、背中に激痛。
- 寝返りができなくなった。
- 両手足のしびれと痛み
- 首痛、肩痛で枕に頭をつけられない。
- 痛みで夜半に目が覚める。
- 車のハンドルに手をかけるだけで腕が痛む。
- 頭痛、肩こり、背中も腫れる。
- 腰は針を刺すような痛み。
こんな状態で、歯科医院を訪れ、歯の噛み合わせの治療をし、それだけで、頚椎の二か所と骨盤のずれが正常に戻る。
その後の通院で、痛みがやわらぎ、歯の金属をはずすと、上に上げることも背中に回すこともできなかった腕の痛みが完全に取れ、以前の健康体よりも元気になられた。
臨床例2 右腕がしびれ、首痛、肩痛のある52歳の女性の場合
- 数年来の右腕のしびれ、肩痛、首痛。
- ペンや箸を持つことも困難。
歯科医院で歯の金属をはずして、帰宅途中に右腕のしびれがなくなったことを気づく。頭痛は次の日の午後からなくなりました。
臨床例3 交通事故の後遺症で頭痛、首痛のある44歳の女性の場合
- 事故後、朝起きた瞬間から頭痛、首痛、疲労倦怠感。
- 食べ物の味が感じられない。
歯科医院で治療を受ける度に、頭痛、肩こりなどの不快な症状がなくなる。
食べ物も味が分かるようにななる。
(歯の話2 につづく)
参考文献:『歯は臓器だった』村津和正著
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